モスアイ構造を施した直径200 mmサファイア広帯域半波長板の性能評価

著者: 高久諒太 Ghigna Tommaso, Hanany Shaul, 星野百合香, 石野宏和, 片山伸彦, 小松国幹, 小西邦昭, 五神真, 松村知岳, 櫻井治之, 桜井雄基, Wen Qi, 山崎典子, 湯本潤司, the LiteBIRD collaboration

Journal: Journal of Low Temperature Physics, Volume 211, pages 346–356, (2023) JLTP

概要: これまで得たサファイアへの広帯域モスアイ構造の作製技術と大面積加工方法を組み合わせ、直径200 mmのサファイアに対して構造深さ2.1 mm, 構造周期 ~0.6 mmのモスアイ構造を作製した。合計5枚のサファイアを用意し、最外殻2枚の片面に対してモスアイ構造を施して重ね合わせてLiteBIRD低周波望遠鏡(LFT)の帯域である40 ~ 140 GHzをカバーする半波長板にした。光学測定で透過率・変調効率ともにLFTの帯域を十分カバーできることを示した。波長板が生成する系統誤差成分に関するパラメータも同時に測定し、さらなる評価を進めている。今後加工範囲を広げ、最終的に直径500 mm径の波長板に対して加工を行う予定。

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この記事を書いた人

1995年1月29日生まれ。
東京大学大学院理学系研究科にて、理学博士を取得。
博士課程から現在までCMB偏光観測装置を開発・精密観測に貢献。

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