Author list: Ryota Takaku, Qi Wen, Scott Cray, Mark Devlin, Simon Dicker, Shaul Hanany, Takashi Hasebe, Teruhito Iida, Nobuhiko Katayama, Kuniaki Konishi, Makoto Kuwata-Gonokami, Tomotake Matsumura, Norikatsu Mio, Haruyuki Sakurai, Yuki sakurai, Ryohei Yamada, and Junji Yumoto
著者: 高久諒太, Wen Qi, Cray Scott, Devlin Mark, Dicker Simon, Hanany Shaul, 長谷部孝, 飯田光人, 片山伸彦, 小西邦昭, 五神真, 松村知岳, 三尾典克, 櫻井治之, 桜井雄基, 山田涼平, 湯本潤司
Journal: Optics Express 41745 Vol. 29, No. 25 (OE, ArXiv )
Abstract: 超短パルスレーザー加工を用いて直径302 mmのアルミナローパスフィルターの表面に反射防止構造を作製し、USグリーンバンク望遠鏡に搭載されている受信器MUSTANGに搭載した。MUSTANGの観測帯域である75 ~ 105 GHzで平均透過率98%(反射1%, 吸収1%)を達成し、偏光による透過スペクトルの違いも1%以下であることを示した。測定した範囲内で構造の位置依存性なく作製でき、加工の安定性を示した。このアルミナフィルターは従来のフィルターであったテフロンと取り替えられ、検出器に対して最大で50%の光学負荷を低減し、フィルターの有用性を示した。この成果は現状(2024年現在も)レーザー加工で作るモスアイ構造で世界最大の加工範囲を誇っており、さらにこの技術が実際の望遠鏡に搭載された世界初の事例である。
関連リンク: 超短パルスレーザー加工技術で作製した蛾の目構造を世界で初めて電波望遠鏡に実装 – 宇宙マイクロ波観測装置の感度向上に貢献へ –